(一次元運動)
平均の速度
で
の極限をとる。
(三次元運動) ベクトルは、その各成分を微分する。 時間はスカラー量 (座標系の回転に対して不変) であるから、 速度はベクトルである。加速度も同様にベクトル。
加速度は、速度を更にもう一度時間微分する。
(逆演算) 積分
を積分して
(注意) 物理では、 からの微分と からの微分 が一致しないことはよくある。例えば、加速度が の関数として不連続 な場合がそのような場合である。
(ベクトルの極座標表示) (2 次元)
座標変換 で、 を質点に結び付いた座標系 (一般に重心系という) にとり、 質点をその座標原点におく。その様な座標系は一般には無数にあるが、 以下では、特別な場合として二つの場合を考察する。
質点が新しい座標系の原点にあるから、質点の運動を論じることは
座標系間の相対運動を議論することに帰着する。第 3 講の座標変換の
公式により、並進変換については
である。
今、
であるから、質点の位置をもとの座標系
で
極座標表示しておくと便利である。
を動径方向の
単位ベクトルに選んで、それを
と書くと、
であるから、
と表される。位置ベクトルの
-
成分
の極座標表示を用いると
速度と加速度は、Eq. (5) の
を時間微分して得られるが、
その際、
がもはや絶対静止座標系ではないことに注意する
必要がある。合成関数の微分法より
(内積の微分) 普通の積の微分公式が成り立つ。
また、単位ベクトルを微分すると、そのベクトルはもとのベクトルに直交する。 Eq. (7) は、そのような例である。
(3 次元極座標表示) 自習
3 次元極座標についても、同様な取り扱いが可能である。
練習問題として、
,
,
を
具体的に求め、それらを時間で微分することによって
速度、加速度の 3 次元極座標成分を求めよ。
(ヒント:
であり、
この単位ベクトルは
-
平面の方向を向く。)
間違えない様にして根気良く計算を続けると、以下の結果が
得られる。
(注意) Eq. (9) と Eq. (13) の速度成分は、簡単な幾何学的 考察によっても得られる。
(もう少し自然な座標)
もう少し自然な座標系として
の
を
軌跡の接線方向、
を法線方向にとることができる。
そのためには、運動の軌跡に沿って起点
から
距離を測って、それを
とする。(これは、スカラー量である。)
ベクトル
を
の函数として表す。
接触平面の意味は、"運動が局所的には接触平面内でおこる"ことである。
これは次のようにしてわかる。まず、微少時間
の間におこる
位置ベクトルの変位は、Taylor 展開を使うと
曲率半径の意味は、この座標系で加速度を計算してみると明らかになる。
すなわち、
を
で微分して、